「法務局に行けばその日のうちに登記申請ができる」は嘘です

昔に比べ、インターネット上での情報や関連書籍が多く出ており、登記申請を自分自身で行う、または配偶者や息子など親族が代理して行う、いわゆる本人申請が増えつつあります。

また、経済的な事情などにより司法書士や土地家屋調査士にお金を払ってまで依頼したくないといった方もいらっしゃると聞き及んでいます。

簡単な内容のものであれば印鑑一つを法務局の申請窓口(登記手続案内を含む)に持って行くだけでその場ですぐに申請できる、といった誤った無責任な口コミも回っているようです。

法務局が開設している登記手続案内は、名称のとおり申請書等の様式を提供するための部署であり(法律相談や登記の原因となる実体面に関する相談への回答は不可)、当該案内担当者は、司法書士法違反になるので申請書や添付書類を代わりに作成することができませんし、登記官ではないので記載事項の適否に関する調査・審査(完成した申請書・添付書類の申請前のチェック)をすることもできません。

また、登記手続案内に行かれる方の大半が登記の申請~完了を目的とされていると思われますが、以下のようなケースには限界があり対応が困難となる場合があります。

  • 急ぎの登記申請
  • 忙しくて何度も行くことができない場合(ただし、何度行っても提供された書類の注意点の説明のみです。)
  • 分筆登記、建物表題登記などに添付する図面の作成方法
  • 表題登記
  • 地役権設定登記
  • 合併前の金融機関が設定した抵当権の抹消
  • 古い(大正、昭和初期など)抵当権の抹消
  • 旧民法・応急措置法が適用される相続登記
  • 被相続人が外国人である相続登記
  • 相続人の中に外国居住者がいる相続登記
  • 相続が3世代以上にわたり代襲相続人もいるなど相続人が多い相続登記
  • 相続人の中に行方不明者、連絡したくない人(連絡がとれない人)がいる相続登記
  • 相続人の中に意思表示をすることができない人(困難な人)がいる相続登記
  • 相続人の中に未成年者がいる相続登記
  • 売買による所有権移転と(根)抵当権設定登記の連件
  • 委任の終了、時効取得を原因とする所有権移転登記
  • 第三者のためにする契約による売買の所有権移転登記
  • 所有権抹消登記
  • 更正登記
  • その他、法務局のホームページに記入例等が掲載されていない登記

上記のように時間がなくご自分で申請できない方や手続が難しいと感じられる方のために司法書士(一部は土地家屋調査士)は存在し、国家資格者として登記の申請代理を行うことを国から認められています。一部を除き手続をほぼ丸投げで依頼できますので、是非活用いただきますようお願い申し上げます。