遺言能力などその他の遺言に関する事項

遺言能力等

取引行為とは異なり、15歳に達すれば、遺言をすることができるようになります(民法961条)。

成年被後見人は、事理を弁識する能力を一時回復した時に、医師2人以上の立会いがあれば、遺言をすることができます(民法973条第1項)。

公正証書遺言の証人の欠格事由

公正証書遺言においては、証人2人以上の立会いが必要となりますが、この証人について、次の者は証人になることができません(民法974条)

  1. 未成年者
  2. 推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
  3. 公証人の配偶者、4親等内の親族、書記及び使用人

共同遺言の禁止

2人以上の者が、同一の証書で遺言することはできません(民法975条)。

自筆証書遺言の訂正方法

(民法969条3項)

財産目録を含む自筆証書遺言の加除その他変更は、

  1. 遺言者自身が、
  2. 欄外などに変更した箇所を示し、
  3. どのように変更したかを付記した上で、
  4. 署名し、
  5. 実際に変更した箇所に印を押さなければなりません。

自筆証書遺言の方式の適合性(主なもの)

  • 作成年月日のない遺言書は無効です(大決大正5.6.1)。
  • 日付が「令和○年○月吉日」と記載されている場合は無効です(最判昭和54.5.31)。
  • 印章に代えて拇指その他指頭に墨や朱肉などをつけて押印することでも足りると解されています(最判平成1.2.16)。→実印で押印し、印鑑証明書も同封した方が確実です。
  • いわゆる花押を書くことは、印章による押印と同視されません(最判平成28.6.3)。
  • 遺言書の全文、日付及び氏名をカーボン紙を用いて複写の方法で記載したものであっても、自署の要件に欠けることはありません(最判平成5.10.19)。
  • 封筒に入れることや封印することは要件ではありません。→封筒に入れて封印した方がよいと考えられます。
  • 押印は認印で構いません。→実印で押印し、印鑑証明書も同封した方が確実です。
  • 鉛筆や消せるボールペンは使用しないでください。

遺言の効力の発生時期

遺言は、遺言した人が死亡した時から効力を生じます(民法985条1項)。ただし、遺言に停止条件を付した場合で、その条件が死亡後に成就したときは、条件が成就した時からその効力を生じます(民法985条2項)。

遺言執行

こちら をご参照ください。