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農業経営基盤強化促進法による利用権設定の契約更新案内通知と相続登記に係る不動産調査

相続登記を受任したら、まず、被相続人が登記名義人となっている不動産の全部を漏れなく登記するために、以下のような不動産の調査を行います。

  1. 登記済証を確認する。
  2. 毎年市町村から送付され固定資産税の納税通知書・課税明細書を確認する。
  3. 委任状をもらい、課税明細書に係る市町村の固定資産税担当課で名寄帳の写しを取得する。
  4. 名寄帳の写しは単有だけでなく共有の分も出してもらう。
  5. 名寄帳の写しの取得の際に非課税物件も載っているかを聞いて確認する。
  6. 名寄帳の写しに載っている不動産の登記記録を登記情報提供システムで確認する。
  7. 宅地等について登記情報提供システムで地図を閲覧して共有私道等がある可能性がないかを確認する(場合によってはグーグルマップやグーグルアースを参照しながら)。
  8. 課税台帳の市町村以外に不動産を所有していた可能性がないかを相続人に確認する。可能性があれば、その市町村で名寄帳の写しを取得する。→前記4.~7.

くまなく確認するのですが、それでも発見できない不動産が存在する場合があります。経験上、上記1. の登記済証が見つからず、相続人のかたにお聞きして上記8. の課税台帳に係る市町村以外に不動産を所有していた可能性はないという結論になったケースにおいて、相続登記が終わった後に発見されたということがありました。

まず、市町村から固定資産税の納税通知書・課税明細書が毎年送付されてくるので、通常はそれで把握することができるのですが、土地及び家屋の双方が免税点未満である場合には、課税がないので送付されず、全部を把握することができないことがあります。

久留米市のホームページより

免税点

市内に同一人物(共有の場合は共有形態毎)が所有する土地、家屋、償却資産のそれぞれの課税標準額の合計が次の金額に満たない場合には、固定資産税は課されません。
・土地:30万
・家屋:20万円
・償却資産:150万円

このままだと「気づかなかった」という結果になってしまうのですが、ここから依頼者がどういうときに気づいたのかというと…

被相続人が住所地以外の市町村の市街化調整区域内に所有する農地について農業経営基盤強化促進法に基づく利用権(賃貸借契約又は使用貸借)を設定し、当該農地を貸していた場合で、契約期間終了日の少し前に、当該市町村の農業委員会から契約更新の案内通知が来たときでした。

久留米市のホームページより

農業経営基盤強化促進法による貸借について

「安心して農地が貸せますよ」

農地法の許可不要で農地の貸借ができます。

農業経営基盤強化促進法による貸借の条件
対象地市街化区域外の農地。
所有者は市外在住の方でもかまいません。
受付期間1月と8月の年2回です。
特徴農地法第3条の許可は不要です。
貸し借りの期限が来れば、離作料なしで農地が返還されます。
受付窓口久留米市農業委員会
農業協同組合(JA久留米)

農業経営基盤強化促進法による貸借手続きの流れ

  1. 貸したい人と借りたい人の間で話をまとめてください。
  2. 話がまとまったら、貸し借りの期間(1年、2年、3年、5年、6年、10年)を決めて、久留米市農業委員会事務局または久留米市内の農業協同組合へ制度利用の申し込みをします。
  3. 貸し借りの期限がきたら、無償で農地が返還されます。
    なお、期限がきても、貸し手、借り手の合意のもとに再設定すれば、継続して借りることができます。

同居等の相続人が前の契約更新の案内通知を覚えていたり(書類を見つけていたり)、相続登記申請の前に送付されてきていれば問題はなかったのですが、諸条件の重なりやタイミングによっては、うまくいかないこともあるということです。

相続登記(相続による不動産の名義変更)
相続登記とは 不動産の所有者が亡くなったことで発生する相続を登記原因とする、相続人への当該不動産の所有権移転登記のことです。登記所(法務局)に申請して行います。所有権移転登記は、一般的には不動産の名義変更と呼ばれています。 種類 相続...