相続発生後に弁済した場合の抵当権抹消と相続登記の先後は?

質問

父が死亡した後、相続人である私が債務を全額返済したのですが、遺産分割が未了であるため、その債務が担保されている不動産について、まだ相続登記をしていません。先にその不動産に設定されている抵当権の登記を抹消しておくことはできますか?

回答

登記は、実体上の権利移動を反映したものでなければならず、中間の登記を省略することはできません。実態関係において①抵当権設定者(不動産の登記名義人)の死亡、②債務の弁済・抵当権の消滅の順であれば、登記手続も①相続登記、②抵当権の登記の抹消の順で申請する必要があります。

根拠先例(昭和32年12月27日民甲第2440号回答)

相続又は合併による移転登記未了の抵当権の登記を抹消しようとする場合には、その前提として当該抵当権移転の登記をなすべきである。

補足

抵当権設定者の死亡前に抵当権が消滅していた場合は、相続登記の先後を問わず、抵当権の登記の抹消を申請することができます。

参考

抵当権抹消登記
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