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遺留分

Q1

遺留分とは何ですか?

A1

一言で言うと、兄弟姉妹以外の相続人のために法律上必ず留保されなければならない遺産の一定割合のことです。

被相続人(遺言者)の財産処分の自由と相続人の生活の保障を調整する制度です。

具体的は以下のとおりです。

  • 遺留分権利者・・・兄弟姉妹以外の相続人(配偶者・子・直系尊属) ※子には代襲相続人も含む。
  • 総体的遺留分率・・・直系尊属のみが相続人である場合は遺留分を算定するための財産の価額3分の1、その他の場合(子のみ、配偶者のみ、配偶者と直系尊属、配偶者と子)は遺留分を算定するための財産の価額2分の1
  • 個別的遺留分率・・・遺留分権利者が複数いる場合の各遺留分権利者の個人的遺留分の割合のことで、上記総体的遺留分率にそれぞれの法定相続分の割合を乗じることにより決まる。
  • 遺留分を算定するための財産の価額とは・・・被相続人が相続開始時の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除した額
  • 相続開始時の時において有した財産とは・・・相続財産中の積極財産で、遺贈や死因贈与された財産も含まれる。
  • 贈与した財産について・・相続人以外の者に対する贈与は原則として相続開始前の1年間になされたもの、相続人に対する贈与は原則として相続開始前の10年間になされたものをいう。

個別的遺留分率は、例えば、

  1. 配偶者のみ(又は子1人のみ)が相続人であった場合は1/2です。
  2. 直系尊属1人(例えば被相続人の父)のみが相続人であった場合は1/3です。
  3. 配偶者と子2人が相続人だった場合は、配偶者は1/2 × 1/2 = 1/4、子それぞれが1/2 × 1/2 × 1/2 = 1/8ずつとなります。
  4. 配偶者と直系尊属1人(例えば被相続人の母)が相続人であった場合は、配偶者は1/2 × 2/3 = 2/6、母は1/2 × 1/3 = 1/6となります。

(民法第1042条~第1045条)

Q2

遺留分侵害額請求権とは何ですか?

A2

遺留分をもつ相続人が被相続人から得た純財産額が、その遺留分額に達しないときに、その遺留分を侵害されたとして、受遺者・受贈者・受益相続人及びそれら包括承継人に対して、侵害された限度で金銭請求をすることができる権利です。

この請求権は金銭債権であり、行使による物権的効果はなく、遺贈や贈与を失効させることはできません。

遺留分侵害額の算定式は、以下のとおりです。

(相続財産額 + 贈与額 ー 相続債務額) × (総体的遺留分率 × 遺留分権利者の法定相続分の割合) ー 遺留分権利者の特別受益額 ー 遺留分権利者の相続によって得た財産の額 + 遺留分権利者が負担すべき相続債務の額)です。

遺留分侵害額請求権は、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅します。相続開始の時から10年経過したときも、同様です。

(民法第1046~1048条)

※「遺留分侵害額請求権」は、令和元年7月1日の改正民法施行日以降に発生した相続に適用される制度です。同日よりも前に発生した相続については旧民法における「遺留分減殺請求権」という制度が適用され、このA2での説明とは異なる内容となります。詳細は、別途当事務所又は弁護士等の法律の専門家に照会いただきますようお願いいたします。

Q3

遺留分が侵害されていた場合、何もしなくてもその分の金額の金銭がもらえるのですか?

A3

権利行使は、受遺者・受贈者・受益相続人及びそれら包括承継人に対して、請求する旨の意思表示する必要があります。ただし、遺留分侵害額請求権は形成権ですので、必ずしも裁判上の請求による必要はありません。