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相続に関する胎児の権利能力

Q

お母さんのおなかの中にいる子は、お母さんの妊娠中に亡くなったお父さんの相続人ですか?

A

胎児は、相続については、既に生まれたものとみなされる(民法第886条第1項)ので亡父の相続人です。ただし、死産の場合、その子は相続しなかったことになります(民法第886条第2項、解除条件説・判例)

補足1

相続登記においても、胎児(登記名義「亡何某妻何某胎児」)を含む共同相続人全員による法定相続分の登記をすることができます(明治31年11月19日民刑第1406号民刑局長回答)。手続については、未成年者の法定代理人の規定を類推適用し、胎児の母親が法定代理人となり、登記申請ができるものとされています。

なお、胎児の出生前においては、相続関係が未確定の状態にあるため、胎児のために遺産分割その他の処分行為をすることはできません(昭和29年6月15日民事甲第1188号民事局長回答)。

死産だった場合には、胎児は相続人とはならないので、当該法定相続分の登記の更正をする必要があります(解除条件説・登記実務)。

補足2

胎児に関する民法の規定には、次のものもありあます。

民法(抜粋)

(損害賠償請求権に関する胎児の権利能力)
第721条 胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。

(胎児又は死亡した子の認知)
第783条 父は、胎内に在る子でも、認知することができる。この場合においては、母の承諾を得なければならない。
2  (省略)